2013年1月18日 (金)

亜鉛塗料の可能性

最近は亜鉛塗料を使ってブルーイングする機会が増えて来ました。
この塗料を使っての最大のメリットは、アンティーク調に仕上げたい時に、HW樹脂に直接ブルーイングした場合に出る【わざとらしさ】の無いリアリティ感を得ることが出来ることです。
それから、地のままではブルーイング出来ない素材にも染めることが出来ることです。

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これは、マルシン・エンフィールドNo.2 Mk1ギガマキシウェイトにブルーイングを施したもの、これは非常に比重の重いモデルなのですが直にブルーイングすることができません。

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こちらは、コクサイ・メガヘビーウエイトのM29とM10にブルーイングを施したものです。(S&Wダブルアクションリボルバーを当ブロブにUPするのは、私的には掟破りなんですが・・・。)
どちらのモデルも、そのままの素材にはブルーイングできません。


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HWS・SAA、これは直接ブルーイング出来るのですが、アンティーク調にしたいため亜鉛塗料を使ってブルーイングしました。

この方法でのブルーイングは正直骨が折れる上に神経を使います、多分1.5~2倍程・・・。
しかし、アンティーク調に仕上げるには、今の所この方法がベストなんですよね。

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S&Wリボルバーの全体像。
奥の方に見えるのは、井浦勝雄先生がエンブレーブを施したSAAにブルーイングした物です。
と言うことで、次回はエングレーブモデルをUPしたいと思います。

2011年11月15日 (火)

亜鉛塗料・ローバルR・ブルーイング完成

_b124188今回のブルーイングは使い込んだ質感。

_b124190 雰囲気重視でちょっと多めに地を出しました。

それにしても、ローバルRはとてもいい感じに染まってくれます。美しく金属的質感は抜群です。

_b124219_2・・・で、その他パーツも染めて完成。

_b124227フレームのケースハードンもいい感じ、フレームはリコイルシールドのエッジ部のみ地を出しました。

金属製ハンマーとの差異の無い仕上がりが解っていただけると思います。

亜鉛塗料だからこそ、この様に仕上がってくれます。

_b124223こちらは反対側、ゲートを見て「あれ?」って感じですが、今回はワンダラーさんのコンバージョンモデルからの製作でした。

因みに、真鍮製トリガーガード・バックストラップは、ちょっとだけ酸化させて古びた感じを出してます。

_b124225バレル先端はこんな感じ。

_b124218完成の嬉しさに、年甲斐も無くカメラに向かって銃を構えてみました。

それも、着古した寝巻き用のTシャツとスウェットで・・・。あ~ぁ、カッコワリ~。

でも、この写真でを見てもらえば、光の具合でブルーイングの色合いが変わることが解ってもらえると思います。

今回の製作は本当に手間がかかってしまいました。完成までの約1ヵ月間の睡眠時間は平均3時間位だったかな?

でも、それだけやりがいがあったっていうのもありました。

いつもそうなんですけど、ブルーイングの作業が終わって完成品を眺めるときって本当に嬉しいものです。

2011年11月13日 (日)

亜鉛塗料・ローバルR

久々の更新、ほぼ一年ぶりです。

今回は亜鉛塗料。

Dscf0601_2

これは、以前紹介したローバルスプレーR。

でも、塗装後の磨きですぐにエッジが剥がれたりで、その加減が難しく結構面倒です。

その上、塗料もドバッと吹き出るし、で剥げ易いエッジ部に厚く塗るなんて調整も出来ません。

じゃ、中身の塗料だけ抜き出してエアブラシで吹いてみようっていうことで、いざホームセンターへ・・・。

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ありゃ、いいの見つけちゃいました。

ローバルスプレーRじゃなくて、ローバルRと専用薄め液。

これだったら、わざわざスプレーから塗料を抜き出すなんて面倒なことをする必要がありません。

それに量が多いっていうのが嬉しい、これだけで相当な数が塗れそうです。

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因みに、いつも行くホームセンターは「ハンズマン」。って言うか大好きな店、「そんなに好きなら一日中そこに居ろ。」って言われたら平気で居ちゃいます。

ハンズマンって、たぶん九州にしかないんじゃないのかな?

また、そこで流れるイメージソングが良いんですよね~。

http://www.handsman.co.jp/bgm.html←ここでダウンロード出来るんで聴いてみてください。

話が横道にそれちゃいました・・・。

ではでは早速塗装してみます。

薄め液には、原液に対して5%以上加えないようにって書いてありますが、構わずエアブラシに使える位に希釈します。

とりあえず2,5倍程度希釈しました。

試し吹き、濃度もちょうど良さそう。乾燥後の硬度も密着度も問題なし。

密着度にいたってはローバルスプレーの方より良さそうです。

本塗装に入ります。

まずはエッジ部をしつこい位に、次に凹んだ所、最後に全体的に吹き付けました。

_b104179こんな感じ。

_b114187で、磨いたらこんな感じ。

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エア圧はかなり低め、塗料の噴出し量も少なめに調整し、何度も塗り重ねる方が磨いた後の仕上がりが良いようです。

この方法だとエッジ部がすぐに剥がれてしまうっていうこと無いようです。(とは言っても、気を抜いての作業は出来ません。)

今回は武骨な感じにしたいので、鏡面まではもって行きません。

仕上がりは、使い込んだ質感にする予定です。

2006年6月13日 (火)

亜鉛塗料

今回は51NAVYのフレームにケースハードン処理を行ってみたいと思います。

HW樹脂に直接ブルー液でケース処理をした場合、どうしてもメディコムのプライマーやキャロムのジルコニアクリスタルのようなクリアコート塗料を吹き付けなければなりません。

そうすると51NAVYのようにケースハードン処理の金属パーツを多用しなければならないモデルでは素材の差異がどうしても目立ってしまいます。

Dscf0601 ということで今回は、亜鉛塗料を使用してのケースハードン処理を行ってみました。

使用した塗料は「ローバルスプレーR」

トタンなどの亜鉛メッキの補修用の塗料で、亜鉛含有量96%。

実売価格は約1400円程度。トイガン用塗料などに比べるとかなり安価です。

しかし300mlの缶を持ち上げると「ズシッ」と重く、亜鉛含有量96%という謳い文句はダテじゃないなと期待させられます。

Dscf0576 ・・・で、早速吹き付けてみました。

多少厚めに吹き付けたほうが良いようです。実際エッジ部分やその他の地肌が何回も出てきて塗り直し、結局この小さい部品に2缶も使ってしまいました。磨き方にちょっとしたコツが要ります。

HW樹脂は磨くのに根気が要ります。逆にこちらはすぐに艶が出てきてくれるのですが地肌が出ないように非常に神経を使います。

Dscf0578 大体磨き終わったところ・・・。

この後、コンパウンド掛け~バフ掛け。

磨いてしまうと、殆ど無垢の亜鉛って感じになります。

Dscf0597 完成!

上のほうが亜鉛塗料を使ってケースハードン処理をした物。下の方はHW樹脂に直接処理した物です。

亜鉛塗料で処理した物は、殆ど無垢の亜鉛パーツと同じ手順でケース処理が出来るうえに「ピンクダイヤモンド」っていうガラス系コーティング剤を使用することが出来ます。

私は亜鉛パーツのケースハードンや磨きっぱなしの状態で仕上げたい場合のみピンクダイヤモンドというコーティング剤を使用しています。仕上がりは艶が出るのですが、被膜が非常に薄いので金属の地肌そのままって感じになるので不自然さが無く、その上しっかりコーティングされているので磨きっぱなしで仕上げた亜鉛パーツが白く錆びてしまうこともないようです。

ただし、HW樹脂にケース処理した物は染み込んでしまうような感じになるためお薦めできません。(HWをブルーイングしたものにも使用したことはありません。ブルーイングした亜鉛パーツにはいい結果が出るようですが、ブルー面にコーティングって気分的「なんかね~」って感じなので使うことは殆どありません。)

・・・で。下の方の51NAVYも亜鉛パーツの方で質感を合わせようと頑張ってみたのですが、やっぱり素材の違いが明確に解ってしまう仕上がりになってしまいました。しかもこのラウンドバレルのモデルはHW樹脂は成分がちょっと違う上に成分ムラもあるようで、ブルーイングもあまり綺麗には仕上がってくれてません。

っと言うことで、この亜鉛塗料。なかなか使えるかな?って感じでした。

ただし磨くとき、かなりイライラすることを覚悟しなければなりませんが・・・。

それからこの塗料。室内での塗装はお薦めできません。灰色の亜鉛の粉が部屋中に散らばって掃除が大変でしたε~(;@_@)

2006年4月19日 (水)

ベレッタM84 ABS製バレルのブルーイング~完成。

マルシンのベレッタM84のバレルはABS製で、そのままではブルーイングは出来ません。

そこで金属粉の入った塗装をしてブルーイングをする必要があります。

今回もG.スミス.Sの「Fe」を使用することにしました。この塗料には「シルバー」「ブラック」「ブルー」と三色あるのですが、ブラックを使用することにしました。というより、この色しか手元に無かったからというのがその理由です。本当はシルバー(プレーン)を使いたいのですが、注文するたびに品切れです。

Dscf0390 塗装の終わった状態です。この後ポリッシュ作業に入ります。

この塗料はトイガン用としては比較的に硬化するのに時間が掛かります。説明書にも塗装後の研磨は二日ほど(もしかしたら一週間って書いてあったかもしれません)乾燥させてからと記載されています。

でもそんなに待つのは嫌なので、塗装後30分自然乾燥の後、ドライヤーで一時間ほど強制的に乾燥させます。冬場でしたらファンヒーターの前に置くという手が使えますね。

それでも完全硬化とまでは行きません。しかしその位の方が研磨を楽に行うことが出来ます。完全硬化してしまうと、この塗料はけっこう硬いのです。

研磨は400番から800番までのペーパーで空研ぎ。・・・で終了です。

HW樹脂からすれば超かんたんです。但し、塗面が薄いとすぐ地肌が出てしまいますので結構厚めに吹き付ける必要があります。

Dscf0391 ドブ漬け終了。

今回は、いかにもスチールブルーって感じに染めてみました。もともと配合されている金属粉が鉄ですので染めることにそれほど気を使う必要はないようです。

Dscf0395 組み立て完成!

金属製パーツのブルーイングも行いました。400番~800番のペーパーで研ぎ直した後バフ掛け。艶ありで仕上げました。

ベレッタM84は写真で見る印象より小さい銃です。各平面部の幅が狭いためエッジがたれやすいので、面出しはその点に注意しながら作業しなければなりません。

Dscf0401_1 それにしても美しいデザインの銃ですね。いかにもイタリアンって感じ。M1934とともにベレッタの中でも最もエレガントという言葉がピッタリのハンドガンだと思います。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              

2006年3月 4日 (土)

WAベレッタM92FS 塗装~完成

Dscf01_1 今日は最後の作業、塗装に入ります。

でもその前にやらなければならない事があります。

僅かに残っているパーティングラインの処理です。削った部分が銀色に光ってます。

Dscf02 先にブルーイングしたスライド側面にマスキングテープを貼り塗装に入ります。

本当はブルー面にマスキングテープを貼ることには少し抵抗があります。そのためいつもは最初に塗装を済ませ、最後にブルーイング処理を行っています。

Dscf03 今回使用した塗料です。

まずはアウターバレルに使用た「Fe」。 ちょっと高価なのですが鉄粉が配合されているのでブルーイングをすることも出来ます。

「トップガード」。 キャロム「ブラックスチール」とよく似た色をしています。

ブラックスチールより表面硬度は劣りますが塗料粒子が細かいため、仕上がりの質感はトップガードの方が上質の様にに感じます。

Dscf04 塗装終了です。

スライドは薄めに、フレームは厚めに塗装しました。スライドのブルーイングと相まってフレームとのコントラストがいい感じになっていると思います。

Dscf05_2 Dscf06_3 この様に塗装を織り交ぜた仕上げは、全体をブルーイングで仕上げた物と比べると質感的には敵わない・・・。誰もがそう思うかもしれません。ですがどうでしょう?私はあまりひけをとらない仕上がり感だと思います。

それに特にガスガンなどの場合ブルーイングのみで仕上げた物と違って、気軽に触ったり作動させたりとガスガン本来の楽しみ方をすることが出来ますし、質感はノーマルより格段に上質な物になってますので鑑賞にも十分以上に耐えられるものになります。

2006年3月 3日 (金)

WAベレッタM92FS スライド バレル

Dscf01 今日はスライド側面の研磨~ブルーイング。

400番~800番のペーパーで磨き、ドライバーの軸でHW樹脂の目を潰しました。

M92FSで気を付けなければならないのは側面平面部の前部のエッジをなめ易いことです。

それから、前回失敗したようにスライド左側後部の平面出しに夢中になってセレーションを削り過ぎてしまうことです。(こんな失敗をしてしまうのは私だけかもしれませんが・・・)

大体この写真程度まで表面を均しました。

Dscf02 今回、久しぶりに「塗り」でブルーイングを行ってみます。

順序は「ブルー液を二回塗って乾燥させ真鍮ブラシでスラッジを落とす」これを1セットとし、これを何回も繰り返していきます。

写真の一番上は二度塗りが終わって乾燥させた状態です。最初は茶色に色が変わっていきます。

真中の写真は3セット目が終わった状態です。茶色が無くなりだして金属っぽい光沢が出てきました。

一番下は8セット目の「塗り」が終わった状態です。この位になってくると表面にはスラッジがあまり付かなくなってきます。

今回はこの状態で一度水洗いました。

Dscf03水洗い後、乾燥させ真鍮ブラシでスラッジを落とし、最後の塗りに入ります。

最後も8セット目と同じ様に「塗り」→「水洗い」→「乾燥」→「スラッジ落とし」の順に作業します。写真はこの作業が終わった状態です。

「塗り」でのブルーイングのコツは、ブルー液を染み込ませたコットンパフ(ティッシュでもいいですが)を「ギュ~っと十分に絞ってゆっくりとしたスピードで塗る」ということです。塗ってるそばから乾いていく位がムラも出来ず均一に仕上がってくれます。

Dscf04 最後は「磨き」です。

大体この程度の光沢は出てくれると思います。

ですが、この様に仕上げるのはM92FSには似合わないような気がしますし、実際私がM92FSのサイドブルーを仕上げる際はこの様にツヤツヤには仕上げてません。(ただ単に私の「好み」というだけなのですが・・・)

Dscf05 またまたブルーイングでは邪道なやり方だとは思いますが、スポンジパットで表面を「磨く」というより少し粗してやります。

金属的な質感は損なわれていないと思いますが、どうでしょうか?

写真では「この位だったら塗装でも出来るじゃん!」って感じに写ってますが、この質感もやっぱり塗装では表現出来ません。これも「染め」でないと出ない質感だと思います。と言ってもやっぱりブルーイングとしては邪道なやり方かもしれませんね。

Dscf06 アウターバレルには側面にパーティングラインを消した後が残ってます。

これを400番のペーパーで綺麗に消してG.スミス.S「Fe」の黒で塗装しました。

写真上は塗装後に800番のペーパー掛け~ポリッシュ仕上げにした状態です。かなりグレーがかった鋼色になりました。このままで十分使えそうなのですが、せっかくなのでブルー液に漬け込みました。

写真下はブルー液から取り出して磨いた状態です。写真では解り辛いかもしれませんが質感は格段に上がりました。

もっと青っぽい色にすることもできますが、今回は黒っぽい色に仕上げました。

「Fe」という名前の通り鉄粉が配合された塗料ですので、HW樹脂や亜鉛よりブルーイングに気を使う必要は無いようです。

明日には注文してある「トップガード」が到着します。

今回は塗装が最後の作業になります。

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