2006年9月14日 (木)

ラウンドバレル

Dscf0794 CAW 51navyの4inchバレル。の面出し。

写真は荒研ぎの途中です。

…で、以前からの欲求がまたムクムクと出てきてしまいました。4inchのラウンドバレルが作りたい。ぜったいにカッコいいはず。

Dscf0796 で、ヤっちゃいました。

先ずエッジをパーティングラインに見立て、カッターナイフを垂直に立て「サクッ、サクッ」っと削ります。手で撫でて「元々は八角形だったのかもしれない」という感触になるまで「削る」というより「形成」。

その後は、以前SAAのバレルの面出しで紹介した方法で綺麗な曲面を出しました。

っていうか、こんなことバカらしくて誰もやらないような作業内容を解説しても意味ないかもしれませんね。

写真は面出しが終了したところです。

Dscf0797 51navyに限っては何故か同じ色に染めても反射角の関係なのか、ほんのちょっとだけバレルとシリンダーの色が合ってないように見えてしまいます。

そこで今回、別々に染めることにしました。

最近凝っている方法です。

先ず、いつもよりちょっと薄く希釈したブルー液に、いつもより短い時間漬け込みました。

写真は液から取り出して乾燥させた状態です。

Dscf0798 シリンダーのブルーイングは先に終わらせてあります。バレルに比べ、更に短い時間で終了し次の作業をしました。

フレームのケースハードンはクリアコートを待つのみの状態。

バレルのスラッジは柔らかい布で拭き取り、というか磨き取った状態です。

この後、アルミブラック塗りこみました。

Dscf02_4 Dscf07_5

で、完成です。写真よりもっと青く仕上がってます。

でもうまく色は合ってくれました。

この方法を突き詰めていけば、もっと色々と応用できるかもしれません。

2006年9月11日 (月)

自己解決

土曜日曜と仕事の方が忙しく、ちょっとバタバタしました。

そんな時はブルーイングのことを考える余裕は無く、というよりそんなこと考えながら仕事をするなんてお客さんに対して失礼になってしまいますね。

で、仕事をしながらフッと今まで技術的なことで悩んだり迷ったりしたことを思い出しました。そしてそれを解決しながら今までやってきたということも・・・。

仕事で悩んだとき、結局出てきた答えは「こだわりぬく」ということ、そして「やり通す」ということでした。

ブルーイングでも、それと同じことをすればいい。ただそれだけ。そう思っただけでこの「迷い」という問題は解決してしまいました。課題は沢山残ってはいるんですが…。

Dscf0783 で、とりあえず51navyが完成しました。(撮影前にほこりが付いてしまいました)

あれからちょっとだけ色味を変えました。まずまず満足の仕上がりです。

2006年9月 8日 (金)

迷い

HW樹脂へのブルーイングは【塗り】が良いのか【ドブ漬け】が良いのか。

【ドブ漬け】は色調整の幅が広がるのですが、被膜がちょっと薄めなのです。

それに比べ【塗り】では被膜が厚く形成されるので美しいブルーになります。ただ、どうしても青味が強く出てしまいますし色調整の幅が狭くなってしまいます。

…で、【ドブ漬け】で【塗り】のような厚い被膜は作れないものか。と悩んだり、本来HW樹脂へのブルーイングは【ドブ漬け】と【塗り】はどちらが正解なのだろうかと考えたり・・・。

結局自分はどちらの方法を取るべきなのかと迷ったりしています。

Dscf0791_1 この写真は、自分のコレクション用にとエンフィールド No.2 MkⅠと同時進行でぼちぼちとここまで作ったものです。

「迷い」を少しでも払拭させるため、色調整の幅を持たせながらで少しでも被膜を厚く出来ない物か。というのがテーマでした。

ブルーイングの工程は【ドブ漬け】→【塗り】。という方法。漬け込む時間を少し短縮して、その後はアルミブラックで塗りこんでみました。

Dscf0790 …で、結果は【塗り】で仕上げた物とあまり変わらなくなってしまいました。

写真の左がそれで、右が【塗り】で仕上げた物です。【塗り】だけで仕上げた物よりちょっと被膜が薄いかな。って感じです。

で、【塗り】で仕上げたバレルの方はというと・・・、出来上がったその時「ツルッ」←手から滑ってる様子。「ゴトッ」←フローリングの床に落っこちた音。悲惨です。マズル部のエッジがヘンな形になってしまいました。現在リブルーのため磨き直し中です。刻印も無くなってしまいました。

またまた紆余曲折と試行錯誤は続きそうです。

2006年6月 7日 (水)

HWは塗り? ドブ漬け?

私はHWにブルーイングする時は殆どドブ漬けで処理を行っています。

ですが、HW樹脂へのブルーイングは【塗り】と【ドブ漬け】のどちらがいい結果が出るのでしょうか。

ということで、今回は久しぶりに【塗り】でブルーイングを行ってみました。

モデルはCAW 51navy。使用したブルー液はアルミブラックです。

Dscf0570_1 今回、作業工程は省略しました。

いつものように黒い布の上に置き、天井の2灯の蛍光灯を照明にして撮影しました。

塗りで処理した51navyは青く、ドブ漬けで処理したSAAは灰色に光っています。(ドブ漬けで使用したブルー液は私の好みで3種類のブルー液を混ぜてあるうえモデルガンメーカーも違うため、厳密に比較することは出来ませんが・・・。)

Dscf0574_1 照明の角度を変え、ベージュ色の布の上に置いての撮影ではどうなるのでしょうか。照明の光量もかなり落ちた状態です。

塗りの方は、より濃い青色に変化しました。ドブ漬けの方は灰色は消え、黒っぽい色に変化しています。

それぞれ、処理方法の違いで被膜の「質感」が全く違うように形成されてることが2つの写真で解ってもらえると思います。

【塗り】でのブルーイングでは透明感のある青い被膜がかなり深い所まで形成されているようです。その印象は、いかにも「スチールブルー」とか「ロイヤルブルー」という感じで、美しく青く光る金属被膜は、とても樹脂製であるようには感じさせられません。

それに対し【ドブ漬け】でのブルーイングでは色の付いた「層」の上に殆ど無色に近い透明の被膜が形成されています。そのため、光の当たる角度で色合いの変化が大きくなります。但し透明の被膜といってもクリア剤やコート剤とは全く違った金属的な被膜です。

結果として。私が思うには(これが本当に正しいのか解りませんが・・・)、「スチールブルー」「ロイヤルブルー」のような青い色に仕上げたい場合は【塗り】の方がいい結果が出し易いようです。基本どおりに処理を行えば、ほぼ間違いなく表面を荒らすことなくムラのない綺麗な透明感のある青色に仕上がってくれます。それに、いかにも「染めた!」といった感じに仕上がってくれますので、初めてブルーイングをされる方にもお薦めな染め方だと思います。

私は、この青い色を抑えた色に染めたいと言う考えから試行錯誤して、【ドブ漬け】という方法に行き着きました。

まだまだ試行錯誤中ですが、青味を抑え、グレーがかった「質感」を美しく仕上げる場合は【ドブ漬け】のほうがいいようです。好みの分かれる色合いだとは思いますが・・・。

ドブ漬けでも青くも仕上がるのですが、私が行った場合は被膜の関係でいつも「スカイブルー」って感じであまり現実感の無い感じに仕上がってしまいます。

・・・という訳で、【塗り】と【ドブ漬け】ではお互い全く違った質感になってしまいます。どちらの方法が優れているのか?というよりどっちの質感が好きかの違いだけで、【どっちもイイ!】って感じでした。

それにしても51navyのフレーム。磨いた後に真鍮ブラシを擦りつけ、試しにそのままクリアコートを吹き付けてみました。

いかにもチープ。まるで南軍の粗悪なコピー銃のような感じになってしまいました。これじゃダメ。やり直しです。

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